次に菊花賞を検証してみます。残念ながら1・2着馬はレース後の疲労から回避を決めたというこのレース。上位馬からは1番人気で3着に敗れたロックドゥカンブが出走してきました。
*表1. 過去5年の菊花賞時計比較
| 年 | 状 | 勝ち馬 | 時計 | 上り | 前後3F | 前中後5F | 古500万下 |
| '07 | 良 | アサクサキングス | 3.05.1 | 35.8 | 36.3-36.2 | 60.7-63.6-60.8 | 1.34.6 |
| '06 | 良 | ソングオブウインド | R.3.02.7 | 33.5 | 35.4-35.6 | 58.7-63.5-60.5 | 1.33.7 |
| '05 | 良 | ディープインパクト | 3.04.6 | 33.3 | 36.3-35.7 | 61.2-63.4-60.0 | 1.34.9 |
| '04 | 良 | デルタブルース | 3.05.7 | 35.7 | 36.0-35.8 | 60.4-63.7-61.6 | 1.34.4 |
| '03 | 良 | ザッツザプレンティ | 3.04.8 | 35.8 | 35.8-35.8 | 60.6-63.7-60.5 | 1.34.2 |
昨年の菊花賞は3.02.7という快レコード。しかしながら昨秋の5回京都開催は、軒並み速い時計が記録されていた高速馬場でしたし(一例として菊花賞と同週開催の古馬500万下戦の時計を掲載)、単純に時計を比較することは出来ません。ですから比較する際には、昨年は「対象外」として考えてしまった方が良いでしょう。
そう考えた場合、一番近いのは'03でしょうか。勝ち時計、勝ち馬の上り時計、中間の通過ラップなど、非常に似通ったものになっています。500万下の時計比較から若干今年よりは速い馬場だった可能性を考えると、まさに今年と「瓜二つ」と言ってよいほどです。
*表2. '07と'03の菊花賞上位馬比較
| 年 | 1着馬 | 2着馬 | 3着馬 |
| 馬名 | 上り | 通過 | 馬名 | 上り | 通過 | 馬名 | 上り | 通過 |
| '07 | アサクサキングス | 35.8 | 5-5-5-2 | アルナスライン | 35.5 | 6-6-6-5 | ロックドゥカンブ | 35.4 | 11-11-13-14 |
| '03 | ザッツザプレンティ | 35.8 | 8-9-3-1 | リンカーン | 35.0 | 8-8-12-11 | ネオユニヴァース | 35.6 | 12-12-6-2 |
赤い文字で記したリンカーンは、この後有馬記念に直行してシンボリクリスエスの2着に好走しました。逆に勝ったザッツザプレンティはJCを挟んだとは言え有馬記念は11着惨敗(3着ネオユニヴァースは有馬記念不出走)。さらに言うと4着だったゼンノロブロイはやはり直行して3着に入っています。
有馬記念で好走したリンカーン、ゼンノロブロイと、惨敗したザッツザプレンティの間には2つの相違点があります。
(1)好走組は菊花賞→有馬記念と直行だったこと。
(2)好走組は菊花賞で差す競馬をしていたこと。また自身の上りは出走馬中最速もしくは2番目だったこと。
三千mという長距離を先行して粘りこむ競馬というのは、3歳馬にとってはかなり厳しいものなのかもしれません。ザッツのように間にJCを使って有馬記念に向かうとなるとなおさら。実際今年の1・2着馬も疲労が抜けきらないという理由で回避しています。また自身の上り時計というのも重要。昨年の有馬記念前の当ブログのエントリー「
有馬記念の傾向と対策(4)/前傾ラップだった菊花賞は有馬記念につながるか?」でも触れたように、菊花賞上り上位馬の有馬記念での成績はなかなか良好ですから、その面からもこの推理はなかなか的を射ていると言えるのではないでしょうか?
さてそこで今年のロックドゥカンブ。ローテーション的には菊花賞からの直行ということで合格点。自身の上りも出走馬中最速の35.4を記録しました。上記2つのポイントに加えて、能力比較のために「Ave.3F-上り」を見てみても、リンカーン「37.48-35.0」、ゼンノロブロイ「37.43-35.6」に対してロックドゥカンブは「37.48-35.4」と遜色ありません。これらのことから、ロックドゥカンブが有馬記念で好走する可能性は十分にあると思われます。
ただ
上記の昨年のエントリーで書いたように菊花賞組の有馬記念での好走条件には、「後傾ラップのレースだったこと」や「連対していたこと」も挙げられますから、ここがマイナスポイントになることも事実で、単勝あるいは連軸というよりも、あくまで連候補程度の狙いが安全だと思います。
【レース結果詳細】
http://jra.jp/datafile/seiseki/g1/kikka/result/kikka2007.html
【レース映像】
http://jra.jp/JRADB/asx/2007/08/200704080711h.asx
【レース後コメント】
http://keiba.radionikkei.jp/news/20071021K19.html