ステップレース検証第2弾は毎日王冠と京都大賞典です。どちらも天皇賞秋への最重要ステップレースで、毎年のようにこのいずれかを経由した馬が本番でも連対を果たしています。かつては毎日王冠が主流でしたが、ここ最近は京都大賞典の方が良い結果を残しており、過去5年の本番での連対数を見ても毎日王冠からは0(!)、京都大賞典からは4頭となっています。毎日王冠組の本番での連対馬は'97のバブルガムフェローまで遡らなければなりません。
*表1. 京都大賞典過去5年の時計比較
| 年度 | 勝ち時計 | 前3F-5F-後3F | 1着馬上がり | 2着馬上がり | 3着馬上がり |
| '05 | 2:25.4 | 37.1-62.3-34.2 | 33.7 | 34.1 | 34.1 |
| '04 | 2:25.2 | 35.8-61.1-34.3 | 33.7 | 34.0 | 34.6 |
| '03 | 2:26.6 | 37.3-63.5-34.0 | 34.0 | 34.1 | 34.0 |
| '02 | 2:23.6 | 35.3-60.2-34.3 | 34.0 | 34.2 | 34.5 |
| '01 | 2:25.0 | 37.1-62.8-34.1 | 34.2 | 35.0 | 34.5 |
*表2. 毎日王冠過去5年の時計比較
| 年度 | 勝ち時計 | 前3F-5F-後3F | 1着馬上がり | 2着馬上がり | 3着馬上がり |
| '05 | (稍)1:46.5 | 36.9-61.2-33.6 | 33.5 | 32.6 | 33.4 |
| '04 | (稍)1:46.0 | 35.1-59.7-34.4 | 33.4 | 34.5 | 34.1 |
| '03 | (稍)1:45.7 | 35.2-58.7-35.1 | 34.6 | 34.6 | 34.9 |
| '02 | 1:46.1 | 35.9-59.2-34.7 | 34.7 | 34.2 | 34.8 |
| '01 | 1:45.3 | 35.0-58.3-35.3 | 35.0 | 34.6 | 34.8 |
(注)赤字は出走馬最速。青字は2番目。
前半スローで決め手勝負が顕著な京都大賞典。前後半のラップ差が少なく瞬発力よりも持久力が要求される毎日王冠。距離の違いがあるとは言え対象的な傾向を示している両レースですが、天皇賞秋の前哨戦として考えるなら、より流れが厳しい毎日王冠の方が本番の内容に酷似しており本来ならば関連性は高いはずです。しかしここ数年は逆に京都大賞典の方が圧倒的に分がいいわけですが、その原因はどこにあるのでしょうか。
天皇賞秋は「
天皇賞秋の傾向と対策(1)」で見たように、出走馬中最速の上がりをマークした馬が圧倒的に良い成績を収めています。京都大賞典も同じく上がり最速馬が活躍しています。このあたりが関連しているとも考えられますが、前半のペースがあまりに違いすぎるだけに、実際に天皇賞秋で前哨戦と同じ脚が使えるかと言うと疑問も残ります。これといった原因が数字から見えない以上、単純に両レースの出走馬のレベル差と考えるのが妥当でしょう。
そう考えると今年の京都大賞典の連対馬のレベルが天皇賞秋でも勝ち負け出来るレベルなのか、そこが大きなポイントになってきます。昨年このレースから天皇賞秋、JC、有馬記念と一気にGI3連勝を飾ったゼンノロブロイと比較してみます。前半の1000M通過で1.2も遅かったに関わらず走破時計的には0.2しか劣らなかった今年。後半の追い上げを考えると、レースレベルとしては低くはなかったと思います。ただ先にも書いたとおり、天皇賞秋とは前後半ペースの傾向が正反対。リンカーンのこれまでの勝ち鞍は全て前半より後半が3秒以上速いという瞬発力勝負。逆に前後半のラップ差が1秒以内の場合は2着2回に着外3回。京都大賞典は得意な流れだったわけで、本番での好走は不安が残ります。
毎日王冠は
レース回顧でも書いたとおり、超スローの典型的な上がり勝負となり先行した馬が流れ込んだだけの決着。少なくとも本番に向けて関連性の高そうな内容でなかったことは明白です。上がり最速馬が必ずしも上位に入線してこない傾向は以前からありましたが、出走馬のレベルが低下してきた今、今年の内容は余計に心許ないと言わざるを得ないでしょう。それでもあえて挙げるなら32.6という極限に近い上がりで2着に突っ込んだテレグノシスくらいでしょうか。ただテレグノシスもGIとなると勝ち負けに加われない馬だけに、推奨するまでは行きません。
この2レースから見ると推奨できる馬はいないというのが結論です。ただしサンライズペガサスだけは再検証が必要と思われるデータがあります。それはまた明日以降に。