昨年の最優秀ダート馬に輝いたカネヒキリが、圧倒的な強さでフェブラリーSを制し、次走に予定されるドバイワールドCに好スタートを切りました。
*表1. 新装後の東京競馬場で行われたフェブラリーS結果一覧
| 年度 | 勝ち時計 | 上がり | 着差 | 前3F-5F-後3F | 勝ち馬Ave3F-上がり |
| '06 | 1.34.9 | 35.7 | 0.5 | 33.9-57.4-37.5 | 35.52-35.7 |
| '05(不) | 1.34.7 | 36.9 | 0.2 | 34.2-57.8-36.9 | 34.68-36.9 |
| '04 | 1.36.8 | 35.5 | 0.1 | 35.8-60.8-36.0 | 36.78-35.5 |
勝ち時計の1.34.9は、昨年に次いでGI昇格後の2番目に速い好時計。昨年をも凌ぐ前半1000M通過57.4という時計は、新装後の東京ダート1600以上では唯一の記録で、さすがに序盤から競り合ったメイショウボーラー、トウショウギアはそれぞれブービーと最下位に沈みました。
道中の全体的な流れから考えれば、実質的にレースを作っていたのは、終始3〜4番手につけていたシーキングザダイヤとユートピアの2頭でしょう。この2頭を含め、掲示板にのった上位5頭のラップをまとめたのが下記の表です。
*表2. 上位5頭のラップ比較
| 着順 | 馬名 | 走破時計 | Ave3F-上がり | 通過順 |
| 1 | カネヒキリ | 1.34.9 | 35.52-35.7 | 10-8 |
| 2 | シーキングザダイヤ | 1.35.4 | 35.22-36.7 | 4-3 |
| 3 | ユートピア | 1.35.4 | 35.22-36.7 | 3-3 |
| 4 | ブルーコンコルド | 1.35.6 | 35.34-36.7 | 6-5 |
| 5 | ヴァーミリアン | 1.35.8 | 35.40-36.8 | 6-5 |
*参考(昨年)
| 着順 | 馬名 | 走破時計 | Ave3F-上がり | 通過順 |
| 1 | メイショウボーラー | 1.34.7 | 34.68-36.9 | 1-1 |
通過順を考えれば一見カネヒキリに展開が向いたのではとも思えますが、実際には競り合った2頭以外の馬群はほぼ一団で、数字的に見るほど位置取りに差があったわけではありません。それはAve3Fの数値からも読み取ることができ、カネヒキリのポジショニングは道中平均して、シーキングザダイヤ、ユートピアより0.3ほど後方(約1馬身半)だったという計算になります。
それにも関わらずそれぞれの上がり3Fの数値を見てみると、カネヒキリの上がりは他の上位勢よりも1秒以上速い断然のもの。2着につけた着差も0.5(3馬身)ですから、これはもう展開どうこうではなく完全に力が違ったとしか言いようがありません。
ただ昨年のメイショウボーラーとの比較となると難しいものがあります。馬場差があったこともそうですが、脚質面で正反対の競馬だったため、数字的な面だけで単純比較して良いのか?という部分があるからです。あえて差をつけるなら、昨年「Ave3F-上がり」を35.34-36.0で乗り切ったシーキングザダイヤが、今年は同35.22-36.7と終いやや失速気味になる馬場状態。そこでカネヒキリは昨年と0.2しか違わない走破時計、1秒以上も速い上がり時計をマークしたわけですから、ややカネヒキリが上と言うことが出来るでしょうか。
レース前はカネヒキリに対して、やや懐疑的な評価だった当ブログですが、今回のレース内容は昨年までと比べて明らかに成長の跡が伺えるものでした。追い出されてからの反応がやや鈍く、じりじりとしか伸びなかった昨年に対して、今年は楽な手ごたえで一気に突き放すキレを感じさせました。次走のドバイワールドCについては外国勢に全く疎いため何とも言えませんが、国内に限ればおそらくこの先も引退するまで、「ダート最強」の座を受け渡すことはないのではないかと思います(体調さえ万全ならば)。
予想の方ですが、先週1週間を通したアプローチはほぼ成功だったと思います。カネヒキリの成長具合は想像以上でしたが、平安S、根岸S上位馬はやはり勝ち負けに加われませんでした。レーティング、持ち時計面などもそれぞれ的を射ていたと思います。固かったとは言え、今年最初のGIを白星スタート出来たことは喜ばしいこと。また来週からがんばろうと思います。
【フェブラリーS】日本に敵なし!カネヒキリ3馬身差圧勝
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200602/ke2006022001.html
【フェブラリーS】シーキングザダイヤ、7たび“銀メダル”
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200602/ke2006022002.html
【レース映像】JRA Video Interactive
http://www.jra.go.jp/vi/doc/mc_replay/rep_februarys_h18.html