大方の予想どおり、ディープインパクトがシンボリルドルフ以来21年ぶりに無敗でクラシック3冠を達成しました。単勝支持率79.0%、クラシックレースとしては昭和32年の桜花賞ミスオンワード以来史上2頭目の単勝配当100円戻し、全馬券発売金額中ディープ関連占有率89.21%という空前絶後の数字。テレビ中継視聴率も合計12%超という休日昼間としてはかなりの高数字。まさに列島全体がディープインパクト・フィーバーに沸いた1日でした。次走は体調を見ながらジャパンカップか有馬記念のいずれかになるとのことです。
下記*表1.の通過ラップを見て下さい。前半の3F-5Fの通過がかなりスローにも関わらず、勝ち時計は歴代2位('98セイウンスカイ3:03.2)の3:04.6という好時計。上がりの3Fが特別速いわけではないですから、道中ずっと淀みのないラップを刻んでいたと思われます。実際にハロンごとのラップを見てみると、ちょうどレースの後ろ半分(後半1600M)はすべて12秒台(最後1ハロンは11.6!)というもの。レース全般を通して締まった良い流れだったと思います。
ディープインパクトは序盤いくらか掛かり気味。武豊騎手が懸命に手綱を操りながら馬を最内にいれているのが印象的でした。ペースは絶妙、前を行く2頭と3番手以降との差ははかなり離れ、加えてディープが中団に位置する展開になりましたから、各騎手にとっては乗りづらいことこの上ない展開だったと思います。ディープインパクトが動いたのは4コーナーを回るあたりからから。いつもより若干遅い感じの仕掛けでしたが、馬場の外目を回りながら、レース史上最速の33.3の末脚。道中あれだけ掛かりながらまして2400M走った後でこの末脚を使うのですから、あらためて能力の違いを見せ付けた感じで、完璧な内容での3冠達成と言って良いでしょう。
*表1. '00以降菊花賞のラップと通過順
| 年度 | 勝ち時計 | 前3F-5F-後3F | 1着馬 | 2着馬 | 3着馬 |
| '05 | 3:04.6 | 36.3-61.2-35.7 | 7-7-7-7 | 2-2-2-2 | 4-4-4-3 |
| '04 | 3:05.7 | 36.0-60.4-35.8 | 5-5-4-2 | 16-15-14-10 | 12-12-11-4 |
| '03 | 3:04.8 | 35.8-60.6-35.8 | 8-9-3-1 | 8-8-12-11 | 12-12-6-2 |
| '02 | 3:05.9 | 34.6-58.3-35.4 | 14-13-7-2 | 15-15-14-12 | 10-8-4-1 |
| '01 | 3:07.2 | 37.3-63.0-35.3 | 10-9-7-6 | 1-1-1-1 | 4-4-5-6 |
| '00 | 3:04.7 | 36.1-61.5-36.1 | 8-9-10-7 | 6-6-6-4 | 12-12-10-7 |
ディープ以外の各馬が後ろで動くに動けない状態に陥る中、4コーナーで絶妙のタイミングで抜け出し先頭に立ったAジャパンの競馬も見事でした。ディープを負かすにはこれしかない、という騎乗ぶりで、見ている方も一瞬「ディープ届くのか!?」と不安に感じたほどだったと思います。それでも差し切られてしまったのは相手が悪かったということ。ゴール後の横山典騎手の笑顔(苦笑?)も納得かつ半ば呆れた感じだったように思います。もちろん乗り手の指示に十分応えたAジャパンも立派。早熟、成長がない、血統不安等、いろいろと言われましたが、弥生賞でディープとクビ差接戦を演じた能力はやはり本物でした。敗れたとは言え、この2馬身差は大いに賞賛されるべきだと思います。
ローゼンクロイツもいつもより積極的な競馬。もともとこういう競馬が出来る馬でしたが、やはり勝つにはディープより前でという考えは同じだったようです。最後も出走馬中3番目の脚を使いましたが、直線半ばでは大きくよれたのはさすがに苦しかったのか。それでも3着は立派です。
それに対して2番人気シックスセンスの四位騎手は、戦前の「ディープを負かしに行く」というコメントとは裏腹に、常にディープより後ろでさらに外々を回るという競馬。相手筆頭に支持されたにも関わらず、あのような目新しい策もない競馬では正直不満が残りました。もともと当ブログでは皐月賞時もダービー時も、勝つ競馬ではなく2着拾いの競馬だったと指摘してきました。前走は上村騎手に乗り替わったことでいつもより積極的に勝ちに行く競馬を見せてくれましたが、四位騎手へ戻ることでそのあたりどうかという週中に書いた懸念が的中した形。横山典騎手、安藤騎手がガチンコ勝負を挑んだだけに余計物足りなさを感じてしまいました。
1週間通して菊花賞の検討をしてきましたが、結果は馬単◎−△と的中で終わることが出来ました。レース検証、展開、レーティング、調教からピックアップした7頭はレースでも1〜7番人気を占め、また着順も1〜7着でした。結果的には人気順に並べただけのようになってしまいましたが、根拠をもってのピックアップでしたから自分としては納得がいく結果でした。次回の天皇賞・秋もまたがんばりますので、よろしくお願いします。
【レース映像】JRA Video Interactive
http://www.jra.go.jp/vi/doc/mc_replay/rep_kikukasho_h17.html
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