ついに
ディープインパクトが敗れました。今回の有馬記念はレース回顧を2回に分けて行いたいと思います。馬券的には外してしまいましたが(それでも◎はハーツクライ)、先週1週間を通してディープインパクトの死角を探ってきた当ブログとしては、その中のいくつかの指摘がこの結果に結びついていたことには少なからず満足しています。
ただ今回の敗戦のもっとも大きな要因は、そういった過去の傾向やデータと言ったものではなく、ディープインパクト自身の体調にあったのではないかと思います。
ディープインパクトの馬体重は440kg(-4kg)でデビュー以来最軽量。最終追い切りの日程が変動したり、金曜日には栗Eコースで長めから時計を出したり、この中間の調整は今までと違ってどこかしっくり来ません。菊花賞後の実質的な初時計は11/24のもの。同じ週にはアドマイヤジャパンがJCに出走していたわけですから、ここへ向けての始動が遅かったのは事実かもしれません。三千という距離であれだけ掛かって上がり33秒台はやはり少なからず反動があったと見ていいのではないでしょうか。
そう考えると今回の馬体重は数字上は格好をつけた感じですが、体調面ではよくて平行線、もしかすると下降線にあるかもしれません。前述の最終追い切りも正直手応えは併せた相手の方が上。鞍上があわてて追って先着したという感じで、これまでと比較すると物足りない印象が残りました。
これは「
有馬記念を予想する」の中で書いた内容です。「きょうは“飛ばず”に普通に走ってしまった。いつものような伸びがなかった」という武豊騎手のレース後談話が物語っているのは、今回のディープインパクトがけっして万全の体調での出走ではなかったということではないでしょうか。陣営の本音からすれば出来ればここは回避したかった、という気持ちもあったかもしれません。しかしJCを回避した以上、有馬記念をも回避するという選択は無言のうちに許されない状況になっていましたし、ある意味では今回の連勝ストップもそういった周辺の見えざる力が引き起こしてしまった「人災」であって、最大の被害者は疲労の残った体で走らされてしまったディープインパクト自身だったのかもしれません。
それはさておきレースを検証してみましょう。勝った
ハーツクライは誰もがあっと驚く先行策。確かにルメール騎手は出来れば好位につけたいというような発言はしていましたが、普通ハーツのような「溜めるだけ溜めて直線勝負」というタイプは、序盤から脚を使わせると失速する(あるいは終い伸びない)ケースがほとんどだけに、これは大きな賭けだったと思います。結果的にハーツはその期待に見事に応えたわけで、この戦法が使えるとなってくると今後は流れに応じた自在性のある競馬が出来ることになり、前途は大きく開けてくるということになります。
引退レースとなった
ゼンノロブロイは道中ほとんど見せ場なし。これまでの実績からすれば予想出来なかった内容でした。「レースが近づくと自分で体を作る馬」と言われていたロブロイが12kg増で出走してきたあたり、能力の衰えと言うよりも闘争心に陰りが見えてきていたのかもしれません。
タップダンスシチーは予想どおりハナを切りましたが、前半1000mの通過は61.6と昨年の60.3と比べると1秒以上遅いもの。前走JC時の58.3からすると実に3秒以上もスローな逃げでした。「もう少しペースを上げて欲しかったという声もあるだろうが、展開を味方に付けたかったから」という佐藤哲三騎手の談話は、長くコンビを組んできた老雄タップ最後のレースへの、労わりの気持ちの表れだったのかもしれません。
無敵と言われたディープインパクトの敗戦と同時に、
サンライズペガサス、
オースミハルカなども含め、去り行く名馬たちにとっても厳しい結末となった1戦でした。
【レース映像】JRA Video Interactive
http://www.jra.go.jp/vi/doc/mc_replay/rep_arimakinen_h17.html
【JRA公式サイト】有馬記念特集
http://www.jra.go.jp/g1/arima/index.html
【有馬記念】列島衝撃、ファン16万悲鳴!ディープ負けた!
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