初代古馬牝馬マイル女王の座には、ダンスインザムードがつきました。このレースを回顧してみます。
*表1. 東京マイルGIの時計比較
| レース名 | 時計 | 前3F-5F-後3F | PCI3 |
| '06 ヴィクトリアマイル | 1.34.0 | 35.4-59.7-34.3 | 59.8 |
| '06 NHKマイルC | 1.33.2 | 34.2-57.5-35.7 | 44.5 |
| 02-05 安田記念平均 | 1.32.6 | 34.3-57.6-35.0 | 48.4 |
| 02-05 NHKマイルC平均 | 1.33.4 | 34.4-58.1-35.3 | 49.9 |
逃げ馬不在で戦前からスローの流れは予想されていましたが、*表1.からもわかるとおり、前半のラップが他のレースよりも1秒以上遅い、上がりだけの競馬でした。昨年ラインクラフトが勝ったNHKマイルCが「35.5-59.4-34.2」でしたから、ペース的にはちょうど同じくらいになります。あのレースが今回の参考レースとして語られる際にも、レースレベル的には疑問視されていましたが、3歳限定GIならまだしも、古馬GIでこの内容では高い評価は下しにくい気がします。
*表2. ヴィクトリアマイル上位3頭の時計比較
| 着順 | 馬名 | 時計 | Ave3F-上がり | 通過 | PCI | 上がり順位 |
| 1. | ダンスインザムード | 1.34.0 | 36.12-33.8 | 5-6 | 58.1 | 2 |
| 2. | エアメサイア | 1.34.2 | 36.48-33.4 | 11-12 | 62.0 | 1 |
| 3. | ディアデラノビア | 1.34.4 | 36.36-33.8 | 10-9 | 59.3 | 2 |
「
ヴィクトリアマイルの傾向と対策(5)」で指摘したように、東京マイル戦は「上がり上位=成績上位」になる傾向が著しく、実際今回も*表2.のとおり上がり1・2位が3着までを占めました。ですので4番人気ディアデラノビア◎で攻めたアプローチは、間違いではなかったと思います。ただ本来ならこのような競馬では分が悪いはずのダンスインザムード、エアメサイアあたりには、完全なスローで直線だけの競馬になったことが幸いし、いつも以上の末脚を繰り出すことが出来たのではないでしょうか(このレベルの馬なら展開次第では上位の末脚を使える)。そしてさらに加えてもうひとつ、興味深い傾向も顕著になりました。
同日8Rの500万下戦で、インを突いた馬が直線だけで13番手から差し切る芸当を見せました。前日の京王杯SCでも2着のインセンティブガイが、やはり10番手から2着に食い込む競馬を見せています。前週NHKマイルCのロジックもイン突きの差し切り勝ち。今の東京は雨が降ってもインは伸びる、トラックバイアスの存在する馬場のようです。
◆レース後談話(エアメサイア/武豊騎手)
「枠順ですね。一見荒れている内の方が断然伸びる馬場だし。」
◆レース後談話(エアメサイア/伊藤雄師)
「枠順やな。重い洋芝の部分をよく伸びた。」
イン有利を身をもって知っている(ロジック騎乗)武豊騎手のコメントだけに、非常に重みのある発言です。これは
Brain Squall様が以前から指摘されているように、馬場改修後の排水溝の問題や、外側の洋芝が残っている状態、当該週に内側にローラーをかけていたこと等などが影響していると思われます。つまり「雨が降ったら外枠有利」という、常識的判断が通用しないということです。相変わらずのぐずついた天候ですし、来週以降もインを突いてきそうな馬(騎手)には注意が必要です。
まあレース前に気付いて予想に反映させなければ意味はないんですけどね・・・(涙)。
【レース映像】JRA Video Interactive
http://www.jra.go.jp/vi/doc/mc_replay/rep_victoriam_h18.html
【ヴィクトリアM】ダンスを完璧エスコート!北村宏GI初V
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200605/ke2006051501.html
【ヴィクトリアM】2着・武メサイア「枠の差だね」
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200605/ke2006051502.html
【ヴィクトリアM】福永ライン9着…不可解な大惨敗
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200605/ke2006051503.html